なんと!講談会 主催
後援:一般社団法人南砺市観光協会
2020年2月1日、富山県南砺市の城端別院善徳寺(北の書院)にて、講談師神田鯉栄先生による講談会を開催しました。
真宗大谷派の寺院「善徳寺」の門前町として開かれた城端(じょうはな)では、江戸時代に城端神明宮祭の曳山行事として始まった「城端曳山祭」が、当時のままの形で300年間、地元の方々の手で受け継がれています。ユネスコ無形文化遺産にも登録されているこの祭で唄い継がれている「庵唄」は、城端の絹商人たちが江戸で楽しんだ江戸端唄がルーツとも言われ、彼らも立ち寄った神楽坂で開催される「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり」では、毎年曳山祭の若連中に庵唄の「江戸への里帰り演奏」をご披露いただいています。
こうした土地柄の城端では、地元の方々の日常の中に三味線、笛、唄、踊りなど日本の伝統芸能が自然に根付いています。
そんな城端に、人間国宝の三代目・神田松鯉を師匠に持ち、弟弟子の六代目・神田伯山らと共に、百年に一度と言われる講談ブームを牽引する神田鯉栄が、東京より参上!
王道の古典「赤穂義士伝『赤垣源蔵 徳利の別れ』」がぐっと心に沁みる、冬の城端別院善徳寺。そして、その地の雰囲気に合わせて、観客と一緒に公演を創っていくことを何より得意とする鯉栄先生ならではの会場と一体になった「忠臣蔵」の一節「言い立て」体験。生の講談をなかなか聴く機会がない南砺市の皆様に、涙と笑い溢れるひと時を楽しんでいただきました。
プロフィール
神⽥鯉栄(かんだ・りえい)
2001年、三代⽬神⽥松鯉に⼊⾨。⽇本講談協会前座。きらりを名乗る。2002年、落語芸術協会前座。都内寄席にて寄席修⾏。2006年、⽇本講談協会、落語芸術協会で⼆ツ⽬。2016年、落語芸術協会、⽇本講談協会で真打。鯉栄と改名。都内寄席(浅草演芸ホール、本牧亭、新宿末広亭、国⽴演芸場、池袋演芸場、上野広⼩路亭など)、全国地域寄席出演の傍ら、テレビ、ラジオ、ナレーションの他、勉強会の開催、講談を活かしたイベントなどで活動中。古典を中⼼に新作にも⼒を⼊れている。2019年12⽉には、浅草演芸ホール史上初の⼥流講談師単独主任興⾏に抜擢。⽇本語を勉強している外国⼈へ向けても精⼒的に活動。2012年、イタリア各地の⼤学で実演。2016年にはイタリアのローマにて単独公演。同⼤学では、講師も務めた。NHK学園くにたちカルチャースクールにて講談教室の講師を務めている。